2016年4月23日 星期六

大島優子 二人芝居に初挑戦。また一歩、女優の道を踏みしめて。

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AKB48を卒業後、数々のテレビドラマや映画に出演し、女優として着実にステップアップしている大島優子。映画『紙の月』での演技が評価され、日本アカデミー賞優秀助演女優賞に輝いたのも記憶に新しい。同作で主演を務めた宮沢りえは、大島について「センターにいた人は違う」と感心していたという。絶対的エースとしてグループを牽引してきた大島に怖いものなどないのか…と思っていたら、舞台『美幸-アンコンディショナルラブ-』の制作発表では二人芝居へのプレッシャーについて「不安だらけ」と素直な心境を吐露した。しかしネガティブな言葉とは裏腹に、いたずらっぽく笑う彼女の表情はある種の余裕すら感じさせるのだが、本心はいったいどこにあるのだろうか…?

撮影/アライテツヤ 取材・文/江尻亜由子

不安すぎて考えないようにしてる(笑)



――昨年10月に踏んだ舞台『No.9-不滅の旋律-』で、初めて生のお客さんを前に演じてみて、緊張したり戸惑ったり…というのはありましたか?

お客さんがいる前で芝居をやることについては、特別な緊張はありませんでした。たぶん、AKB48のときにずっとステージに立っていたからだと思います。

――さすが、動じなかったんですね。舞台でのお芝居ならではの発見はありました?

何日間も同じことをやるわけですけど、その日のテンションによって、同じセリフでも言い方とか気持ちの入り方が違う。それがすごく面白かったですね。

――そこが映像との一番の違いですよね。

舞台を何回も観に来てくださる方に、「今日はこういうふうに違ったね」って感想をいただいたことがあって、「あ、気づいてたんだ…」ってうれしくなりました。私も機械じゃないんだなって(笑)。人間だから、その日の気分によって変わるんだってことを再認識できたうえで、その変化を楽しむことができました。

――今回の『美幸』では二人芝居ということで、制作発表の会見では「プレッシャーもある」と発言されていましたね。

プレッシャーもあるし、セリフも登場シーンも多くて気が抜けないし、恐怖だし、不安だし…。考えようとすると、いいことはなにひとつ浮かばないから、まだいろんなことを考えないようにしています(笑)。

――二人芝居の相手役は鈴木浩介さんですね。

素晴らしいお芝居をされる方だなと思っていたので、このような巡り合わせで共演できて、うれしいです。

――しかも鈴木さんは今回、5役をひとりで演じ分けられるという。

台本を読んでいても、浩介さんにしか思えないんですよ。「あ、浩介さんだな」「これも浩介さんだな」って。イメージにぴったり。

――お会いになった前と後で、印象は変わりましたか?

無口でクールな方なのかな?と思っていたんですけど、実際にお会いしてみたら意外とフランクな方で安心しました(笑)。

――稽古場でも本番でもずっとふたりきりだから、相手がしゃべらない方だとちょっとつらいですよね…(笑)。

ホントに(笑)。浩介さんとなら、私も自然のままでいられるような気がします。



口にしたことがない過激な言葉が…



――舞台『美幸』は、鈴木おさむが自身の妻である大島美幸(森三中)のいじめ体験をもとに書き下ろした作品。残酷ないじめにあい、絶望から逃れるために心が歪んでしまった少女・美幸が大人になり、すべてを投げ出してでも全うしようとした狂気をはらんだ愛を描いた物語です。

私が演じる美幸はすごく孤独。私自身とすごくキャラクターが違うんですよね。

――美幸の人物像を、大島さんはどう捉えていますか?

とても純粋な人なんだと思います。純粋な心を持っていて、素直だったからこそ、過去のいじめによって生じてしまった“歪み”が、美幸の人生をとんでもない方向に持っていってしまうんじゃないかと…。

――共感できるところはありますか?

あります。女性だったら多かれ少なかれ共感できるところはあるんじゃないかな? 美幸の行動は「好き」っていう気持ちが原動力。とてもシンプルだと思うんです。

――大島さんにも、「好き」という思いが空回りしてしまう経験が…?

私も、好きな友達のために「こうしてあげよう」って考えるんですけど、もしかするとそれは誰かにとって迷惑なことなのかもしれない。そういうのって、自分だけの目線から見るとわからなかったりするから。

――なるほど。演じることを別にして、純粋に作品としての感想は?

過激ですよね。本当にハード。

――制作発表でも「普段言わないような言葉の羅列が…」ってコメントされていましたね(笑)。

これまでの人生で言ったことのない、過激な言葉だらけです。見ていて恥ずかしい部分もあるかもしれないけど、普段みなさんが口にしたり耳にしない言葉ばかりだと思うので、それを聞くことはけっこう楽しいことかもしれません。「あ、言ったぞ!」みたいな(笑)。

――そのほかに楽しみにしていることはありますか?

どんな演出になるのかすごく楽しみですね。きっとトリッキーで斬新な仕掛けが用意されているに違いないので。

――音楽が中田ヤスタカさんっていうのも想像がつかないです。

そうですよね。中田さんのポップな音楽が、この濃密でハードで過激な作品にどう合わさってくるのか…。

――歌ったりされる予定もあるんですか?

ないと思いますけど、どうなんですかねぇ。最後に急に、歌って踊ってって言われたらどうしよう(笑)。




クリエイティブな作業は苦手です



――大島さんはどのように役作りをされるタイプですか? 

その場の流れに身を任せる感じです。ある程度考えて現場に持っていくけれど、相手の方のセリフの言い回しとか空気感があるので、それによって自分も変わっていくのを楽しんでいます。

――すごく作り込んでいくと、演出家の意図するものと異なったときに焦る、なんて話を聞きますよね。

私の場合、作り込むことはないですね。演出家の方が言ってくださったことを、ちゃんと飲み込んでやろうとしてるっていう感じです。でも、言われたことしかできないんですよ(笑)。

――言われたことをできることが、素晴らしいと思いますが…。映画『ロマンス』のタナダユキ監督が、大島さんはセリフを一言一句、完璧に自分のものにしているって絶賛していましたね。

クリエイティブな作業は苦手で…。だから、与えられたものをきちんとやろうとは思っています。

――クリエイティブな作業は苦手…なんですか?

芝居で「遊ぶ」っていうことがわからないんです。この前の舞台『NO.9』で、田山涼成さんが「遊んでみたらいいんだよ」とアドバイスしてくださったんですが、「???」って(笑)。「遊ぶ」って何なのか、ずっと考えているんですけど…。

――前回の舞台中に、実際「遊んで」みたことはあったんですか?

うーん…ないかもしれない。「こうかな?」ってやってみたけど、しっくり来なかったんですよね。

――では、今回の舞台で「遊び方」を見つけられるかも…?

見えそうな気はしています。浩介さんが5役を演じ分けられて、すごい変化があると思うんですけど、そこにヒントがありそうだなって。




AKB48卒業メンバーの出演作は気になる!



――前田敦子さんや秋元才加さんなど、AKBの卒業後に女優として活躍されている方も多いですよね。かつての仲間たちの出演作、チェックされていますか?

はい、すごく刺激になります。芝居の仕方ももちろん刺激になるし、その作品の中でどう映っているのかっていうところも、同じグループ出身だからこそ気になるんですよね。「そこに、誰としているんだろう」って。

――「誰としているんだろう」というのは…?

役としているのか、それとも“自分”を出しているのかな?って。

――人によって、その立ち位置やバランスは違うものですか?

違いますね。「あ、このセリフ言いづらいんだろうな」っていうのも、その人の性格やキャラクターをよく知っているぶん、すぐにわかります(笑)。

――大島さんの作品を観たメンバーから感想を聞くことも?

ありますよ。今回の舞台も観に来てくれるんじゃないかなと思います。メンバーに「舞台やるから観に来てねー」って伝えたら「行く行くー!」って、みんなから返事が来ました。

――大島さんのことをよく知っているみなさんが観たら、「こんな過激なセリフを言うんだ!」ってビックリするかも…(笑)。

わー確かに!(笑)現役のコにはちょっと刺激が強すぎるから、誘うのはやめておこうかなぁ(笑)。

ベランダで過ごす“ホッ”とする時間



――お休みの日はどんなふうに過ごしていますか?

休みの日は何もしないで、家にいることが多いですね。でも、朝起きたときとかにベランダに出て、日の光を浴びるようには意識しています。夜はホットティーを持ってベランダに出て、ぼーっと星空を見上げてみたり。

――「星がキレイだなぁ」って…?

そうです(笑)。そういう時間があるとリラックスできますね。あ、でも出かけるときは、体力作りも兼ねて車や電車を利用せず、歩くようにしています。

――歩くときは、ウォーキングシューズを用意して?

ヒールがある靴でも歩いちゃいますけど、そういえば最近、スニーカーしかはいてないかも(笑)。

――健康的ですね!

あとは、少し前からホットヨガを始めました。これが超気持ちいいんですよ! 溶岩浴状態でスチームも炊いているから、汗だっくだくになるし、毛穴が開いて肌にもいい。心も身体もスッキリします。

――とっても気持ちよさそうです…!

ふふっ。すごくオススメなので、みなさんもぜひやってみてください!(笑)



【プロフィール】
大島優子(おおしま・ゆうこ)/1988年10月17日生まれ。栃木県出身。B型。子役を経て2006年にAKB48に加入。2014年に卒業し、以降、本格的な女優活動をスタートさせる。ドラマ『安堂ロイド~A.I knows LOVE?~』(TBS系)、『銭の戦争』(関西テレビ系)などに出演し、映画『紙の月』では日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。ドラマ『ヤメゴク~ヤクザやめて頂きます~』(TBS系)では連続ドラマ初主演し、初舞台『NO.9-不滅の旋律-』でヒロイン役を好演。NHK連続テレビ小説『あさが来た』への出演も話題に。
【公式HP】http://www.o-yuko.jp/
【Twitter】@Oshima__Yuko


■舞台『美幸-アンコンディショナルラブ-』■

▼日程・場所
5月12日(木)~24日(火)@東京・本多劇場
5月27日(金)~30日(月)@大阪・サンケイホールブリーゼ

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